戦争の恐怖

2015.03.09 Monday

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     今の日本人は、〈戦争の恐怖〉を、
    どれほど実感としてもっているのだろう?
    日本人の多くが、世界のあちらこちらで、
    現にある戦争や紛争、テロや虐殺の恐怖を、
    「他国のこと」と無関心でいるとは思わん。
    しかし、日々過酷な紛争地の中で生きている人々の恐怖や切実な叫びを、
    今の我々日本人は、どれほどのリアリティーをもって、
    自身で受け止め、実感しとるのだろうか?
    そう自問自答すれば、はなはだ心もとない。
     終戦一年前に生まれた己は、
    戦争そのものの体験も記憶もおよそない。
    が、昭和二三十年代、日常の暮らしで接する大人たちは、
    その悲惨を体験した人々ばかりだったし、
    街へ出れば、戦争で手足を失った人々をよく見かけた。
    で、かような大人たちの話を聞いたり、
    傷害を負った人の姿を目にするにつけ、
    子供心に戦争の恐怖をリアルに感じとった。
    再び徴兵制ができて「二等兵」となり、
    最前線へやられたらイヤだなあーと真剣に思った。
    万一そんなことになったら、
    「徴兵拒否」して刑務所に入ろうとさえ思った。
    それほど戦前から戦後に生まれ育った己たちは、
    戦争の恐ろしさを実体験せずとも、
    その恐怖を、かなりリアルに感じていたのだ。
     戦後七十年・・・。
    もはや戦争を実体験した人は少なく、
    戦争時代に幼少を過ごした人も年々いなくなる。
    今の時代に生きる人々が、過去の悲惨と恐怖を、
    より強い想像力で実感するためにも、
    過去、日本が犯した過ちの歴史は、
    世紀を超えて、臆することなく語り継がれていかねばならん。
    そのためにも、芸術文化の役割は決して小さくない・・・と、
    己は思うのだ。
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